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漁撈・調査・研究開発

定置網サポート

定置網に関する全ての技術と経験を備えた漁撈技術のプロとして
漁場の調査・点検から的確な操業・管理のサポートを行っています。

定置網を100%機能させるために

大量の魚を効率よく漁獲する上で最も重要なことは、使用する網の設計と敷設状態の良し悪しです。
時化や急潮でも破損しないような仕立方法や敷設の仕方、それが安定した漁場経営の鍵を握るといっても過言ではないでしょう。
以下に示す17項目はその中でも主要なチェックポイントであると考えています。

  1. 網の張り建て方は適正ですか。
  2. 各部の縮結(いせ)は適切ですか。
  3. 目合の設定はそれぞれの部位に応じた工夫が施されていますか。
  4. わずかな潮流で網が吹かれないための水中重量がありますか。
  5. 網には潮流で変形した後の復元力がありますか。
  6. 浮力と水中重量のバランスがとれていますか。
  7. 漁場水深に対する網丈(網の全高)は十分ですか。
  8. 障子の長さが十分にあり海底付近でもその役目を果たしていますか。
  9. 天張りの大きさ、羽口の広さは適当ですか。
  10. 広さに余裕がありますか。
  1. 敷網部分が多すぎたり、登りが長過ぎたりしていませんか。
  2. 勾配は適切ですか、傾斜が強くなり過ぎていませんか。
  3. オタフクや半立の大きさは十分ですか。
  4. 大量の魚が入れるだけの十分な広さはありますか。
  5. 位置がずれないだけの固定力がありますか。
  6. 時化や急潮に耐える力を持っていますか。
  7. 時化や急潮の荷重を側張り全体に分散させる構造になっていますか。

【定置網の各名称と機能】

● 側張り(がわばり) …浮き玉が付いた化繊ロープとワイヤーロープからなり、土のう袋などで海底に固定。網を吊り下げるフレームとなる。
● 道網…魚群の回遊を遮り、進行方向を変えさせる。
● 運動場・登り…道網に沿って沖に泳いできた魚を囲い込む
● 第一箱網・第二箱網…魚を溜め込みとりあげる

定置網はそれぞれの部分にこれだけ留意しなければ、漁獲量を維持・増大させる“良い網”とはいえないと考えています。
ホクモウでは独自のシステムを用いた技術により"良い網"であり続ける事をサポートします。

すでに全国各地の漁場で成果をあげ、信頼を頂いております。
安定した効率の良い操業、漁業の近代化・合理化をめざして、さらに努力をし続けてまいります。

漁撈ぎょろう

安定した漁場運営と漁獲の向上を目指して

定置網漁業に関する全ての技術と経験を備えたスタッフが、
定置網管理のプロとして、敷設・漁場管理・操業などの技術をご提供します。

漁撈ぎょろう:水産物をとること。またはそれに関する作業のこと


正確な位置や形に定置網を設置

GPSなどの機械と熟練スタッフの技術によって、広大な海に野球場よりも大きな定置網の型枠を正確に設置します。この型枠は「側張り(がわばり)」といい、設置後は移動させる事なくその場所、その形で定置網漁がおこなわれます。

建込み

漁場経営が安定するよう、漁場や漁具のメンテナンスをお手伝いします

網は海の中に入れておくと、波や潮流に揺さぶられて傷んだり、海藻や貝などが付いて汚れたりします。
私たちが広くてきれいな部屋を好むように、魚も広くてきれいな網の方が入りやすいと考えています。網が常に良好な状態でいられるよう、管理・メンテナンスのお手伝いをします。

調査

魚の通り道はどこなのか
その場所に合った網が入っているのかを調査し
最適な定置網をご提案

専用機器で海底の地形や網の形を調べます

海の深さを測って海底地形図を作製したり、GPSやドローンを使って網の位置や形を確認したり、定置網が正確な場所でその形を維持できるよう、さまざまな調査をおこないます。

測深調査
ドローンで空から調査

メンテナンスとしての調査

海が荒れた後には網が破れている可能性があります。また、まわりの漁場では大漁しているのに、自分の漁場だけ魚がとれないといった場合も、網に何かトラブルが発生している可能性があります。
そんな時は、網を点検してトラブルの発見と解決に努めます。

調査機器
ロープ切断操作

研究開発

魚を少しでもとり逃がさないために、網が壊れないように
安全かつ簡単に作業ができるように
定置網に関するあらゆることを研究しています

技術者による研究チーム

社内には定置網研究グループがあり、テーマを設けて定期的に討議し、各種データの分析を行っています。
研究の成果は実用化の道筋をつけるため、門前事業所でテストをおこないます。

漁場調査データ解析作業

研究結果をもとに、それぞれの漁場に適した網を設計

全国の漁場に足を運び、不漁や網の破損の調査原因の調査とともに魚の行動なども研究し、網や船の改善・改良に役立てます。
さらに定置網に関する新技術開発やその普及のため、水産分野の事業への参加や、講演・執筆などもおこなっています。

門前事業所

石川県輪島市にて2つの定置網漁場を運営し
新製品の試験や最新技術の研究開発、人材の育成などをしています

門前事業所では、試験漁場として網型をはじめとした漁具の改善など、定置網漁業分野での研究開発をおこなうという目的に加え、明日の漁業を担う人材育成の場として、これまで全国から数十人にも及ぶ研修生を受け入れ、各地での活躍の土台作りを応援してきました。
この試験漁場には最新鋭の漁具・漁船を配し、2階式の大型定置における省人・省力化を実現しています。

門前事業所の役割

ホクモウはこの漁場を試験漁場と捉え、側形状や網型をはじめとした漁具の研究開発や、新しく導入する資材の試験運用をおこなっています。お客様に販売する漁具はこの試験漁場で評価され適性を見定めたのち提供しています。

しかしそれ以上に魚を獲ることへのこだわりは強く、水揚げ向上のため日々の操業努力は惜しみません。より魚を獲るために漁具の改善点が無いか?出荷体制は正しいか?時間の有効利用ができているか?など、研究開発と同時に運営管理の検証にも取り組んでいます。