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定置網について

定置網漁について

1.定置網漁とは

定置網はブリやサケなどをとるために海の中へ仕掛ける大きな網です。

多くの定置網は海岸から見える場所に仕掛けてあります。海面に丸い浮き玉の列が星座のように並んでいるのを見た事がないでしょうか。
その形はさそり座やふたご座に似ており、大きいものでは野球場の数倍の広さになり、魚をとる部分だけでも50mプールが10個以上も入るような大きさにもなります。海の中に沈んでいるので全く見えませんが、その浮き玉の列の下には袋状の網が仕掛けられています。

定置網は地形が入り組んだところや大きな湾のような、魚の通り道になる場所に仕掛けられている事が多くあります。海岸沿いをドライブする際には注目してみてください。

ホクモウの定置網サポート

2.魚が入る仕組み

魚を探したり追いかけたりすることはなく、網の入り口を開いて魚が泳いでくるのを待つ漁法です。
どのようにして網に魚を導くかというと、まず道網という長い網を岸側から沖のほうにむけて張ります。これが海の中で壁のように魚の行く手を遮ります。道網を見た魚は沖へ向かい、運動場と言われる網に囲まれた場所に入ります。行き場を失った魚は道に迷って泳いでいるうちに登り網と言われる傾斜をあがり、箱網に入ってしまいます。
しかし運動場の入り口から網の外へ出て行く魚もたくさんいます。漁師さんは網をあげに行く時間まで箱網から出ずに残っていた魚をとりにいきます。

3.漁船での漁の様子

漁師さんは市場のセリの時間に合わせて、魚をとるために毎朝船で海へ出ます。

小さい網なら数人、大きい網だと30人以上で網を手繰りあげます。最近では船や機械の性能が良くなり、大きな網でも楽にあげられるようになっています。

箱網は袋状になっていて、それを端から順にあげながら、魚を1か所に集めていきます。集まった魚は船の上にとりあげ、港に持ち帰ります。

どんな魚がどのくらい入っているかは網をあげてみなければ分かりません。毎朝宝箱を開けるようなワクワクする作業です。大きい網であれば、一回で数千万円分の魚がとれることもあります。

ホクモウの定置網漁船

4.使う網はどんなものか

網はみなさんが普段着ている服と同じ化学繊維からできています。網工場では細い1本の糸を、機械を使って束ねてねじったり、交差させたりして網を作ります。機械から出てきた網は定置網として形作るため、人の手で縫い合わせます。

大きな定置網になると、1つ作るのに糸の色や網目の大きさ、糸の材質や太さがちがう20~40種類もの網を使い分けます。定置網は海の中に入っている長い時間その形を保っておく必要があるため、強くて重い網をたくさん使います。1つの大型定置網を新品で作るのに半年近くの時間がかかり、1億円を優にこえるお金が必要になります。

ホクモウの網・資材・サービス

5.どんな魚がとれるか

主にブリ、サケ、イワシ、イカなどをとります。網に入って泳いでいる魚をとるので、生きたまま船にあがります。
とれた魚は近くの港で水揚げされた後、すぐに市場に出されます。だからこそ、定置網の魚は新鮮なままみなさんの食卓に届けられます。

定置網には地域や季節によって色々な魚が入ります。北海道・東北ではサケやマグロ、北陸では寒ブリやホタルイカ、黒潮の流れる地域ではイシダイなどです。
ブリ・アジ・サバ・イワシなどは全国の海でとれます。時にはメガマウスやリュウグウノツカイ、マンボウなどの珍客が入ることもありますが、これらは生きたまま網の外に逃がします。

定置網で新鮮な魚を